2015年5月14日

賃貸店舗物件の貸主による立ち退きについて

今日弊社にあったご相談電話で、貸主より立ち退きを迫られているとの事でした。

その物件は、1階が美容室で上に貸主様が住まわれている物件で、そのお話しで揉める前までは貸主との関係も良好であったようです。

しかし、突然に建物の建て替えを理由に立ち退きを迫られたのを断ると、態度が豹変しお店に対して非協力的になり、違法とまではいえない「いやがらせ」や店舗の使用方法について厳しく注意される様になり、移転先を探した方が良いのではと考える様になったそうです。

貸主としては、契約時の仲介会社に建て替えの要望があった際には、立ち退き料を払わずにして契約を解除できる様に作成してもらったつもりでいたようですが、契約内容は普通の更新できる賃貸契約書であったそうです。

聞いている限りでは、貸主も過失がありますし、もちろん立退き料を払わずに立ち退きを迫るのは、とんでもない話しです。

また、当時の募集の仲介会社は廃業しており、貸主もその仲介会社の責任ばかりにしているので、話しがいつも纏まらず、現在はお会いしても挨拶もしてくれない状態だそうです。

この様な話では、立ち退き理由が正当事由に値しないので、貸主側には補完する立ち退き料が必要とご説明しました。

それでは、立ち退き料とはどういう金員になるのでしょうか?

借地借家法28条によれば、建物の賃貸人は、自己使用することを必要とする等の「正当な事由」がなければ、賃貸借の更新を拒み、また解約の申し入れが出来ません。

「正当事由」とは、自己使用の必要性のほか、従前の経緯、利用状況、現況など理由となる必要な事情も多岐に亘って必要となります。

特に店舗の場合、賃貸人の「正当事由」に値することが非常に難しく、その正当事由を補完する一つとして「立退き料」があります。

借地借家法にも、正当事由の判断に際し「建物の明け渡しと引き換えに建物の賃借人に対し、財産上の給付をする旨の申出を考慮する」とあります。

さて、この立退き料は実際どの様な内訳になるのでしょうか?

ざっと、大まかでありますが記載してみます。

引越料

新規に賃借する建物の経費の補償

新規賃料の差額(1~2年程度)

移転雑費費用

営業補償

必要費、有益費の償還

造作費用(買い取り費用)

訴訟の場合、訴訟費用

この様なものを考慮し算定します。

もちろん協議にて合意すれば問題ないのですが、なかなか難しく長期化や訴訟になるケースが多いようです。

この様に将来立退きの可能性がある場合は、定期建物賃貸借契約にて締結する事が多いようです。

ですから、定期建物賃貸借契約にて、契約する場合はその意図を事前に把握する事も大切です。

 

 


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